探偵の人探しについて

探偵が行っている「人探し」とは、具体的には「蒸発した家族の捜索」「音信不通となった友人の捜索」などで、興信所の独自のネットワークを活かして対象者を探します。

なぜ興信所が人探しをしているかというと、警察が捜索するのは「特異行方不明者」に該当する場合で、家族や友人は「特異行方不明者」に該当しないことが多いからです。

「特異行方不明者」に該当するのは、具体的には以下のような人たちです。

• 1人で生活するのが難しい子どもや認知症の高齢者
• 誘拐された可能性が高い人
• 水難事故や交通事故に巻き込まれている人
• 精神障害を患っていて他人を傷つけるおそれがある人

探偵でも引き受けない人探しとは

興信所の探偵は探偵業法が定める範囲内であれば、「尾行」「張り込み」「聞き込み」「データ収集」などが行えますが、個人の権利を侵害したり、犯罪に加担したりする可能性がある調査はできません。そのため、人探しに関しても、違法行為にあたる人探しは引き受けていないのです。

興信所の探偵が行わない人探しには、以下のようなものがあります。

• 家庭内暴力を受けていて、結婚相手から逃げている人の捜索
• かつての恋人や元配偶者などからストーカー行為を受けていた人の捜索
• 虐待を受けていて家族から距離をおいている人の捜索
• 著名人や面識のない人の捜索
• 犯罪や違法行為を行っている人の捜索

人探しを依頼する際の注意点

違法行為に該当する人探しをすることは、興信所の探偵だけでなく、実は依頼主にとってもリスクが大きいです。特に注意したいのが、次の二つです。

・調査費用をだまし取られる可能性がある

興信所の中には違法行為であることをわかっていて、人探しの依頼を引き受けるところもあります。しかし、違法行為を行うことは興信所にとってデメリットしかないので、料金だけ請求してそのまま連絡が取れなくなる可能性があるのです。例え、多額の費用をだまし取られても、違法行為のため警察に調査を依頼することはできません。

・共犯者として逮捕される

興信所の探偵が違法行為をして逮捕されるのは当然ですが、違法行為と知っていて調査を依頼した場合は、依頼主は共犯者とみなされ逮捕される可能性もあります。

興信所の探偵に依頼したほうがよい人探し

反対に、警察よりも興信所の探偵に人探しを依頼したほうがよいケースもあります。例えば、ストーカー行為や脅迫で警察に相談しても、犯人を特定できていないと動いてくれないことも少なくありません。その場合は、まずは興信所の探偵に人探しを依頼して、人物を特定し証拠を収集することをおすすめします。